海外送金サービスやエスクローって何のこと?安心安全に取引できる送金サービスを5件比較してみた
海外との取引をする際に、
- 簡単に送金ができるサービスがあったらいいな・・
- なるべく安い手数料で、スピーディに送金ができたら・・
と思っている方は多いのではないでしょうか?
現在、日本と現地との金銭のやり取りは
「銀行送金(T/T)」
となっているケースがほとんどですが、手続きが煩雑なのがネック。加えて、手数料が高いことやタイムラグが発生してしまうことを懸念する方は少なくないはずです。
しかし最近では、これらの課題を解決してくれる「簡単でスピーディな送金サービス」も登場しています。
そこで今回は、
安心安全で便利な海外送金サービスの内容
について詳しく見ていきましょう。
目次
海外送金サービスの概要
そもそも海外送金には主に2種類の方法があります。
1つ目は
「銀行送金(T/T)」
銀行を介すため比較的安心安全にお金のやり取りができる点がメリットである一方、銀行間の送金・決済となるため様々な手数料が発生するほか、タイムラグも生じてきます。
銀行送金(T/T)にて海外と取引をする場合に発生する手数料には、
- 送金手数料(送金時に発生する手数料)
- 中継手数料(中継する銀行に支払う手数料)
- 受け取り手数料(受け取り銀行に支払う手数料)
- リフティングチャージ(両替なしで同一の通貨を送る際に支払う手数料)
などがあります。
また送金時には、「SWIFT」と呼ばれる国際銀行間通信協会(非営利法人)のネットワークを活用してお金のやり取りが行われるため、安心安全に利用することが可能です。このSWIFTを利用した送金では、日本から海外の銀行に送金をする場合、「コルレス契約(※)」を結んでいないと資金の仕向・被仕向ができません。
しかし送り主の銀行と送金先の銀行が、
必ずしもコルレス契約を結んでいるとは限らない
ため、まずは取引のあるコルレス銀行に送金指示を出し、間接的に送金ができるような仕組みが作られているのです。
国際決済では、日本銀行のような中央銀行の役目を果たす国家機関がないため、コルレス銀行が外国為替取引における「中央銀行」としての役割を担っていると言っても過言ではないでしょう。
(※コルレス契約…ある銀行が多銀行との為替取引を行う場合に、決済処理についてどのように対応するか?などの条件をあらかじめ定める「銀行相互間の為替取引契約」を指す。契約を結んだ銀行のことは、コルレス銀行・コルレス先などと呼ばれる。)
2つ目の海外送金の方法は、
「(オンラインウォレットなどの)海外送金サービス」
です。
海外送金サービスとは、
- PayPal
- Wise
- 仮想通貨
などが該当します。手数料が高く、時間がかかる銀行取引と比べて簡単かつスムーズに送金ができる点が若い世代を中心に好まれています。
一括送金サービスで複数の支払いをまとめて行える、オンライン銀行口座のような使い方ができるなど、業者によって様々なサービスが展開されており、その利便性は日々進歩。また最近では、こうした送金サービスを利用した
「エスクロー決済」
を導入するECサイトも増えてきています。
取引保全(エスクロー決済)とは?
エスクローという名前は聞き慣れない方も多いかもしれませんが、実は多くのECサイトでも導入されている支払い方法です。
エスクローとは、「預託」という意味であり、エスクロー事業者が一旦買い手から支払代金を預かり、
買い手のもとに無事に商品が到着したことが確認出来た段階で、売主に代金が支払われる決済システム
のことを指します。
エスクローが普及した背景には、主にインターネットでのショッピングやオークションが普及したことが挙げられるでしょう。
買い手と売り手の間に第三者が介入することで、
- きちんと商品が手元に届くのだろうか?
- 本当に掲載されている写真と同じ商品が送られてくるのか?
といった買い手の心配や
- ちゃんと代金が支払われるのか?
という売り手の不安を払拭することが可能。お互いが安心して取引できる環境を整えられるというメリットがあります。
エスクローを導入するインターネットサイトの分かりやすい事例としては、下記のようなものが挙げられます。
メルカリ
フリマ市場で圧倒的なシェアを誇るアプリ。
エスクロ―決済導入で、購入者がしっかりと商品を目で確認し、
受け取りサインを出してから、出品者へ支払いが行われるシステム
が整っている。
BASE
初心者でも簡単に本格ECが作れると話題のアプリ。アパレルやアクセサリーなど様々なジャンルのショッピングが楽しめるのが特徴。
購入者が安心して取引ができるように、BASEで
利用可能な全ての決済方法でエスクロー決済
が取り入れられている。
ヤフオク
ヤフーのオークションサービスとして知られるヤフオク。
買い手が支払った代金を一旦ヤフーが預かり、
指定の商品が届いてから売り手に代金を入金する仕組み
となっている。
- 商品を発送したのに代金が振り込まれない
- 入金したのに商品が届かない
といったトラブルに対する声に対応し、2018年3月より全ての商品決済に導入された。
これらは国内の事例ですが、輸入ビジネスや個人輸入などでよく利用される「アリババ」や「WISH」などでもエスクロー決済が導入されています。(※サイト独自の取り組みによるもの、Paypal等のオンライン決済の導入によるものなど形態はサイトごとに異なります)
ただしエスクロー決済は、
主に「CtoC(個人間取引)」に使われるケースの多いシステム
のため、輸入ビジネスにおける「BtoB」取引の場合には、手軽で便利な海外送金サービスを利用するのがオススメです。
安心安全に取引ができるオススメの海外送金サービス
「BtoB」の場合、クラウドファンディングや一部のケースを除いて、
エスクロー決済を利用することはほとんどありません。
企業間取引において、安心安全かつ低コストでスピーディに海外への送金を完了できる手段としては、以下のようなオンライン決済サービスが登場しています。
このように、海外送金サービスでは銀行送金(T/T)よりもはるかに
- スピーディかつローコストに送金を行える
- 着金が早い
- 個人でもユーザー登録が簡単にできる
といったメリットがあります。
ただし「着金の速さ」「送金手数料の安さ」といった一つの側面から判断するのは危険。送金サービスの中には、送金手数料以外にも受け取り銀行の手数料や為替手数料などが発生するものや、中継銀行を経由するために着金が大幅に遅れてしまうようなケースも少なくありません。
そのため、あらかじめ
送金額や着金日数などのシミュレーション
などを行ったうえで、適切な送金サービスを総合的に選ぶようにしましょう。
まとめ
今回の記事では、
海外送金の方法
エスクロー決済
オススメの海外送金サービス
についてご紹介しました。
オンラインで簡単に海外送金や決済ができる便利な時代へとシフトしつつある今、輸入ビジネスにおける海外送金でも信用状取引(L/C)や銀行振り込みが一般的だった従来の形式から、より手軽にできるオンライン取引が主流となってきています。
- オンラインは怖い
- 操作が難しそう
といったイメージは、もはや昔のもの。
オンライン決済を利用すれば、手軽で安全安心に、そして
スピーディーかつ低コストで海外送金が可能
です。これから海外送金を行う予定がある方は、「Wise」や「PayPal」といった便利なオンライン決済をぜひビジネスに取り入れてみてはいかがでしょうか?
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