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輸入ビジネスをするなら知っておきたい「BtoB」と「BtoC」の違い
近年、ネットニュースやテレビなど至る所で「BtoB」や「BtoC」といった表記を見かけることが多くなりました。
ビジネスの現場では頻繁に使われる用語となっているものの、
- 実際にどういったビジネス形態を指すのかよくわからない
- それぞれの用語の違いがよくわからない
と感じている方は少なくないでしょう。
そこで今回は
「BtoB」や「BtoC」の違い
について説明するとともに、最近よく耳にするようになった
「CtoC」や「BtoG」といったビジネス形態
についてもご紹介していきます。
目次
BtoBとは?
それではまず、
「BtoB」のビジネス形態
から詳しく見ていきましょう。
「BtoB」はBusiness to Businessの略で、
企業間の取引
を指します。企業が業者に向けて商品やサービスを卸すのが一般的なビジネススタイルであり、卸す先は主に小売業となっています。
また小売業以外にも、ホテルにアメニティや什器を卸したり、玩具メーカーに海外の玩具を紹介したりするのも「BtoB」的なビジネス形態です。さらに企業の商品などの貨物輸送を取り扱う海運業者や航空業者なども、企業間同士の取引となるため、BtoBに位置付けられるでしょう。いずれの場合にも取り扱い量は比較的多めで、販売規模が数千万~数億円単位にのぼるケースもよくあります。
BtoCとは?
企業同士の取引を指す「BtoB」に対して、「BtoC」はBusiness to Consumerの略であり、
企業などが一般消費者に向けて商品販売を行うビジネス形態
を表す用語です。
ドラッグストアやスーパー、衣料品店などで消費者に向けて商品を販売する行為や、Amazonやメルカリを使った物販なども基本的には「BtoC」モデルとされています。また、個人向けの旅行商品やレジャーといったサービスも、忘れてはならない「BtoC」形態の1つです。単価や規模感の大きい「BtoB」に比べて、「BtoC」では数百円~数千円といった
比較的単価の安い商品が多い
のが特徴で、「数量をいかに多く販売するか?」が重視される傾向にあります(ただし、中には高級車や宝石などの高額商品を販売するショップもある)。
そのため「BtoC」では、より多くの商品を販売しないと利益を回収できなかったり、大量に仕入れてもトレンドが終わると売れなくなったりするなど、デメリットも存在します。誰でも参入しやすいビジネスモデルではありますが、
- 流行に左右されやすい
- 飽きられやすい
という点から見ても、先手が打てる企業や新奇性のあるショップなどしか勝ち残れない
厳しいビジネススタイル
と言えるでしょう。
BtoBとBtoCの違い
両者の特徴を踏まえると、「BtoB」と「BtoC」の違いは3つに集約されます。
- 誰に対して商品を販売するか?
- 何を扱うのか?
- 意思決定のポイント
1.誰に対して商品を販売するか?
「BtoB」では、基本的に取引相手(顧客)は企業です。そのため取引先である企業は、購入に至るまでに複数の会社の商品を比較したり、決裁までに多くのプロセスを踏むなどして、ようやく商品購入の決断を下すことになります。購入量や額が大きいこともあり、購入の決定までには相応の理由や根拠をはじめ、商品購入後の計画や戦略なども求められるため、
購入するまでのスパンは長め
だと言えるでしょう。
一方「BtoC」では、取引相手は一個人。企業のように複数の担当者間で検討したり、意思決定のプロセスを経る必要が無く、自らの判断で商品を購入するかどうか決めることが可能です。そのため意思決定までのタイミングは比較的早く、直感で購入を決める消費者もいます。トレンドは移り変わりやすく、飽きが来るのも早いため、販売側は定期的に新商品アップをしたり、在庫処分セールを開催したりする必要があり、
商品サイクルのスパンは短め
となっています。
2.何を扱うのか?
「BtoB」では、
- 完成品のおもちゃ
- 雑貨類
- 食品
といったものだけでなく、パソコンのパーツや車の部品といったように、
商品を製造するための素材
を取り扱うケースも数多く存在します。そのほか、サービスやアミューズメント施設そのものが商品として取り扱われる場合もあります。
しかし「BtoC」では素材を売るケースは稀で、完成品を販売することが一般的です。最近ではハンドメイドブームの高まりなどを受けて、手芸用のパーツや梱包資材などを「BtoC」向けに取り扱うショップも増えてきましたが、基本的には「衣料品」や「雑貨」といった
購入後すぐに使える商品
が売られています。
3.意思決定のポイント
「BtoB」と「BtoC」では、
誰が・何を購入するのか?
といった目的が異なるため、意思決定のポイントや購入の動機も全く違ったものになります。
たとえば「BtoB」で商品を購入する場合には、
- グロスで購入したら単価がいくらになるか?(価格)
- 自社のブランドイメージにマッチするか?(戦略)
- 信頼できる取引相手か?(信用)
- クオリティは問題ないか?(品質)
といった点が重視されるでしょう。
その反面「BtoC」では、
- 自分の好きなブランドの商品か?
- 誰が広告モデルに起用されているか?
- コストパフォーマンスが良いか?
など、個人によって重視するポイントがそれぞれ異なります。
また「BtoC」の場合、消費者は品質やサービスが同等のものであれば「より値段の低い商品」に流れやすいことも多く、ショップ側は
価格競争に巻き込まれやすいというデメリットがある
ことも覚えておいたほうが良いでしょう。
よってプロモーション手法やブランドイメージが非常に大切であるほか、
感情に訴えかけるようなマーケティング手法
が欠かせません。
輸入ビジネスにおけるBtoB・BtoCとは?
最近では、日本のショップが海外から商品を安く仕入れ、メルカリやAmazonで個人へ販売するといった「BtoC」向けのビジネス形態を輸入ビジネスと呼ぶ人も少なくありません。
輸入ビジネスのファーストステップとしてメルカリやAmazonでの個人輸入・販売を行うのは1つの手ではありますが、しっかりビジネスとして確立させていきたいのであれば、やはり
「BtoB」モデルを目指すこと
をおススメします。
「BtoB」にチャレンジする際の懸念点として、
- 在庫を大量に抱えてしまうのではないか?
- 大量の在庫が売り捌けなかったらどうしよう…
と感じる方もいるかもしれませんが、BtoBにおいて
在庫を抱えることはデメリットとは言えません。
むしろ在庫は何倍の価値にも化ける「投資」となりますし、多少の在庫は取引先への責任として抱えておくべきと言えます。商品が売れたのに在庫が無かった、商品が入荷するまでに時間を要するといった場合には、取引が即終了したり、ビジネスチャンスを逃したりする可能性もあり、
在庫がないこと自体がリスクになる
場合もあり得るのです。
もし「どうしても在庫のリスクを抱えたくない」と思うのであれば、発売日に販売する数を事前に決めて必要な分だけオーダーを取る形にすると良いでしょう。
「BtoB」や「BtoC」の違いについて詳しく知りたい方はこちらの記事も参考にしてください。
そのほかのビジネス形態
ここまで「BtoB」と「BtoC」のビジネスモデルについて解説してきましたが、世の中にはこれら以外のビジネス形態を採用しているモデルも多くあります。
その代表的なものが、
「BtoG」・「CtoC」・「D2C(DtoC)」
の3つです。
まず「BtoG」ですが、こちらはBusiness to Governmentの略であり、
企業と行政との取引
を指します。行政と一口で言っても、その中身は総務省や経産省といった公官庁から、都道府県や市町村などの地方自治体まで様々。
「BtoG」の例としては、企業と行政がタッグを組んで行う
- 公共事業
- 普及・推進活動(東京都におけるテレワーク等普及推進事業やコンサルティング事業など)
などが挙げられます。企業は入札で選ばれることがほとんどですが、行政のバックアップがあることで
信頼性や資金力などをアピールできる
といったメリットもあるようです。
次に「CtoC」は、Consumer to Consumerの略で、今流行りの
メルカリやヤフオク、ラクマなど
がそれに該当します。インターネット環境が普及したことやプラットフォームが整備されたことによって、個人が手軽に商品や中古品などを出品できるようになり、企業やショップでなくても「いつでも・どこでも・簡単に」品物の売買が可能となりました。
最近では、商品の売買だけでなく個人のスキル(IT関連、マネー、語学、占いなど)を売買できるような
クラウドソーシングサービス
も人気です。
最後に「D2C(DtoC)」ですが、これは Direct to Consumerの略。つまり、影響力のある個人や企業が、小売店や商社などを通さずに、
自らの運営サイトにて商品を販売したりサービスに誘導したりするビジネススタイル
のことです。最近は、オンラインサロンやSNSなどで莫大な影響力を持つインフルエンサーが多数登場しており、芸能人や有名人でなくとも独自のセンスや世界観でファンを増やすことが可能になりました。リアル店舗や販売スタッフなどを抱えることなく、消費者へ商品を販売できるほか、影響力さえあれば際限なくビジネスが広がっていくので、
少ないコストでハイリターンを得ることも夢ではない
でしょう。
D2Cについてはこちらの記事も参考にしてください。
まとめ
今回は、「BtoB」や「BtoC」をはじめとする様々なビジネス形態について解説してきました。
今回紹介したもの以外にも、
- 企業と従業員間の取引を表すBtoE(Business to Employee)
- 行政と消費者の直接取引を表すGtoC(Government to Consumer)
といった用語も登場しており、
ビジネスモデルは多様化の時代
を迎えています。時代に潮流に乗り遅れないように、新たなビジネススタイルにも柔軟かつ積極的にチャレンジしてきたいものです。
「BtoB」での輸入ビジネスに興味があり「もっとビジネスの内容を詳しく聞きたい」、「ノウハウを知りたい」という方は、是非こちらもご覧ください