【輸入ビジネス】巧妙化する詐欺の手口に注意せよ!
輸入ビジネスを始めるにあたって、詐欺に遭うリスクを心配する方は多いのではないでしょうか?
実際、ビジネスの相手から
- 儲かるから投資してみないか?
- いい話がある
などと持ち掛けられることもあるようです。しかし詐欺に関する情報や代表的な手口を知っておくことで、詐欺に遭うリスクを大幅に軽減できることも事実。
そこで今回の記事では、
年々巧妙化する詐欺の手口
についてご紹介していきます。
目次
年々巧妙化する詐欺の手口
日本でも振り込め詐欺やフィッシング詐欺など、年々手口が巧妙化する傾向にあります。
しかし世界では、
日本の詐欺よりもさらに巧妙な手口で接触を試みる詐欺集団が無数に存在
しており、注意が必要です。
現在、日本貿易振興機構(JETRO)において注意喚起がなされている国際的詐欺事件のうち、輸入ビジネスに関連する詐欺には次のようなものがあります。
- 架空貿易取引詐欺
- 投資型詐欺
- 査証取得型詐欺
- 送金先変更詐欺
- 電子商取引サイト詐欺
- 企業広告掲載による高額料金請求詐欺
(参考:国際的詐欺事件について(注意喚起) | FAQ(よくある質問) – FAQ/お問い合わせ – ジェトロ (jetro.go.jp) )
それぞれ詳しく見ていきましょう。
架空貿易取引詐欺
「知人に紹介された」、「ウェブサイトで商品を見た」と切り出したり、ビジネスマッチングサイトやインターネットオークションから商談を持ちかけたりして、
手数料や税金、弁護士費用という名目で金銭や商品をだまし取る詐欺
です。
通常の取引のように偽装しており見分けがつかないケースも多く、貿易経験が浅い人や高額商品などを扱っている方は特に注意が必要です。
投資型詐欺
不動産や高利の投資といった架空の投資話で出資金をだまし取る詐欺
です。また現地で「金」を現金購入したものの日本の税関に申告したら別の鉱物だったなど、偽商品を高額で買わせるケースもあるようです。高利の話には裏があると警戒しましょう。
査証取得型詐欺
貿易取引を装った外国人が「商業目的で日本に渡航したい」と持ち掛け、
ビザ取得のための招へい理由書や身元保証書などを得て、不正入国を図るもの
です。金銭や商品にダメージはなくても、入国に協力した本人が犯罪に巻き込まれたり悪用されたりする可能性もあります。取引を行う場合には、企業の実績や信用度を確認した上でビジネスを始めることが大切です。
送金先変更詐欺
定期的に取引をする企業のメールをハッキングするなどして、
酷似または同一のメールアドレスから「銀行口座の振込先を変えてほしい」と連絡が来て、代金を盗み取られる詐欺
です。重要な取引事項はメールではなく書面で確認するようにしましょう。
電子商取引サイト詐欺
越境ECにおいて、
- 支払いをしても商品が送られてこない
- 商品を送っても支払いがされない
という報告が相次いでいます。
取引をする際には、
出店者の身元や連絡先を必ずチェックする
など慎重な取引が求められます。
企業広告掲載による高額請求詐欺
出版社などから自社広告の掲載を求められ、
先方から依頼されたフォームに企業情報を返送すると高額な広告料を請求される詐欺
です。また放置しておくと現地で訴訟をするなどと煽り、高額な延滞金を支払わせるケースもあります。
詐欺を回避するための方法
実は、こうした巧妙な詐欺に引っかかる方には共通点があります。
それは詐欺グループからの
「直接取引」
に持ち込まれるケースが多いということです。
特に最近では対面せずに、オンラインで契約や決済を行うことも増えてきましたが、取引先の実態がわからないまま契約すると後々トラブルに巻き込まれる場合もあります。
そういったトラブルに巻き込まれないために重要なのは、
相手の身元が保証されている
ことです。
海外の見本市などはある程度の審査があり、主催者側のお墨付きがあります。
そうした出展者に、
自分からアプローチをしにいったり、相手側がどういった会社なのか事前に調査しておく
のがよいでしょう。
また
- これは危険そうだな
- ちょっと怪しいのではないか?
と感じる儲け話にはすぐに返答を出さず、一旦冷静になって考えることも大切です。
一方、こちらが詐欺だと思っていても、実際には詐欺ではなかったというケースも存在します。
例えば、
- 発注した商品の到着が遅い
- 急に連絡がつかない
といった場合、すぐに詐欺だと考えるのは時期尚早。何らかのトラブルで輸送の遅延が発生している可能性もありますし、相手がバカンス中でコンタクトがストップしていたなどのケースもあります。
また
- 請求書の金額が間違っていた
- 予定していた品物と違うものが届いた
などのトラブルもよく聞かれる話です。
海外と取引をすると、
文化や慣習の違いから手違いやミスコミュニケーションが起きる
場合も多々あります。詐欺かも?と思ったら、まずは落ち着いて状況をよく確認しましょう。またこうした文化的違いからくるトラブルは、
事前に契約書を交わしたり取り決めを結ぶ
ことで回避できる問題も多くあります。
基本的に身元がしっかりした取引先であれば「詐欺」に結び付くことはほとんどありませんので、安心してビジネスに臨みましょう。
詐欺に関する注意喚起や情報を得るならココ
輸入ビジネスの詐欺へのリスクを下げるためには、日頃から詐欺に関する注意喚起や時事ニュースに気を配るとともに、正しいビジネスの知識を学んでおく必要があります。
日本語で海外の詐欺事件に関する情報が得られるサイトには、
・消費者庁の「海外詐欺サイト一覧」
インターネットをめぐる消費者トラブル | 消費者庁 (caa.go.jp)
・JETRO
ジェトロ(日本貿易振興機構) | ジェトロ (jetro.go.jp)
・econsumer.gov
econsumer.gov: eConsumer – 国境を越える詐欺をオンラインで報告してください!
といったものがありますので、定期的に確認しておくと良いでしょう。
そのほか、輸入ビジネスを始める際や輸入ビジネスで困ったことがあった場合には、輸入ビジネスの専門家である
「輸入ビジネスアドバイザー」に相談する
という方法もあります。
※輸入ビジネスアドバイザーの記事はコチラ
まとめ
輸入ビジネスに限らず、ビジネスを始めるのであればある程度のリスクは付き物です。
しかし
- 詐欺に遭ったらどうしよう
- 詐欺に遭うのが怖い
と必要以上にリスクを恐れる必要はありません。むしろ詐欺に遭うことを未然に防ぐために、
正しい貿易の知識とリスクヘッジの方法をしっかり身につけておくことが大切
だと言えるでしょう。